FXトレード実践研究ブログ

仮想通貨、レバレッジ倍率を1年後に25倍から4倍以内へ引き下げ

今日の日経新聞に仮想通貨のレバレッジ倍率が1年以内に25倍から4倍以内に引き下げられるというニュースが掲載されていました。

仮想通貨取引4倍以内に 業界団体、証拠金の自主規制案:日本経済新聞

仮想通貨の業界団体、日本仮想通貨交換業協会(東京・千代田)は投資家が元手より大きな金額を投資する証拠金取引の倍率を制限する方針を固めた。現在最大で25倍程度の倍率を1年後をめどに「4倍以内」とする。

現状の仮想通貨はドル円やユーロドルといった外貨に比べ変動が大きいです。

場合によっては1日に10%も変動することもあります。

レバレッジ25倍と4倍の違い

レバレッジ25倍ということは、100万円の証拠金で2500万円分の取引ができるということです。(100万 × 25倍 = 2500万)

元本の100万円は2500万円からすると4%です。(100 ÷ 2500 = 0.04)

つまり、レバレッジ25倍だと仮想通貨の金額が4%動いただけで、証拠金が吹き飛ぶという計算になります。

先程も触れたように、仮想通貨は値動きが激しく(=ボラティリティが高い)、1日で10%も動く日もあります。つまり、現状のレバレッジ25倍ではたった1日の値動きで証拠金が吹き飛んでしまう(ロスカットされてしまう)確率が高い状態です。

ボラティリティ(=変動幅)が高いということは、投機として「上げ下げに賭けるゲーム」なら、メリット(=利益)にもデメリット(=損失)にもなりますが、「通貨」としてはデメリットしかありません。これが仮想通貨が通貨として使われない理由です。

今回のニュースでは、仮想通貨のレバレッジ倍率が1年後を目安に「4倍以内」に引き下げるとあります。

仮に、レバレッジ4倍なら、100万の証拠金で400万円分の取引ができるということです。(100万 × 4倍 = 400万)

元本の100万円は400万円からすると25%です。(100 ÷ 400 = 0.25)

つまり、25%の変動まで証拠金が耐えられるということです。

ここまでの話を一旦表にまとめます。

レバレッジ25倍と4倍の違い
レバレッジ倍率 25倍 4倍
証拠金100万円の場合の取引金額 2500万円 400万円
証拠金の比率
(ロスカットされる値動き率)
4% 25%

レバレッジが高いということは、自分が持つ証拠金よりも多くの資金で取引できるというメリットがありますが、そのぶんロスカットされる値動き率は下がります。

自分の予想通りの値動きをすれば、レバレッジを大きくした分、儲けも大きくなりますが、自分の思惑と逆の値動きをした場合、含み損もどんどん増え、さらに逆の値動きが続くと、証拠金をロスカット(強制決済)されてしまいます。

今回、仮想通貨のレバレッジを引き下げることを決めるにあたり、以下のような背景があるようです。

為替相場よりも動きが大きいが、現状は証拠金倍率についてのルールがなく、複数の交換業者が外国為替証拠金(FX)取引のルールを援用する形で、倍率25倍のサービスを行っている。証拠金取引で多額の損失を出したケースも出ており、高倍率に消費者保護団体から批判の声も出ていた。FX取引と比べ倍率を低く設定することで、顧客資産の安全性に配慮する姿勢を強調する。

儲かった話は表に出てきて拡散され、さらに注目されますが、その裏で損失を出している投資家はなかなか表には出てきません。誰だって、損した話なんてしたくないからです。

ただ、これだけボラティリティが高い仮想通貨なので、レバレッジをかけた取引をしている投資家で、強制ロスカットで証拠金を溶かしてしまった投資家は少なくないと思われます。

そういったことに対する対策が、今回のレバレッジ倍率25倍から4倍への引き下げのようです。

ただ、実際に1年後にレバレッジが4倍に引き下げになるかどうかは、その時になってみないと分かりません。

過去に、FXでもレバレッジ規制の話が出ていますが、現状では25倍が維持されています。

仮想通貨でもレバレッジ規制に反対する勢力はいるはずですから。

2018年春にFXレバレッジが10倍に規制強化検討、ドル円は一時106円台に、私の含み損は60万弱に。。

2018年2月14日

過去1年のビットコインチャート

仮想通貨はドル円やユーロドルのような通貨と違い、ドルで見た場合と円で見た場合で値段が変わってきます。

以下はドルで見た場合のビットコインの過去1年のチャートです。

2017年12月をピークに下げ続けてきましたが、ここにきてまた上げ基調のようです。背景にはビットコインに連動するETFが上場されることがあるようです。

仮想通貨の愛好者、ビットコインETF認可を危うくしている張本人か – Bloomberg

ビットコインのETFが数週間以内に米証券取引委員会(SEC)の認可を得る可能性があるとの観測の強まりを背景に、同仮想通貨の価格は7月に入ってから約40%上昇し、8000ドル台に乗せた。

ビットコインもアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)もちょっとしたニュースで上下に大きく値動きするので、それが自分の思惑通りならいいですが、逆の場合は一気に含み損が膨らみます。

FXでもそういった部分はありますが、ボラティリティの大きさで言えば、現在は仮想通貨です。

日本人はこういった投機性が高い投資が好きな国民なんだと改めて感じます。

私は仮想通貨のトレードはまだやっていませんが、少しずつ勉強はしています。

今はこの本を読んでいます。

これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話

仮想通貨についてだけでなく、「お金」という存在について改めて考え直される内容となっていてオススメです。

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