今日(2019年1月3日)は朝の7:30くらいに目が覚めたのですが、スマホで「MetaTrader4」のアプリをチェックすると、ドル円の為替レートが1ドル106.5あたりにありました。
前日は1ドル109円台だったので、さすがに一晩で3円も動くはずはないと思い、私は自分が寝ぼけているだけかと思いました。
しかし、もう一度チャートをよーく見てみると・・・
上記のチャートはスマホアプリではなく、私が利用している「Oanda Japan(オアンダジャパン)」のドル円15分足のチャートです。
NYタイムが閉まって30分後にドル円が急落しています。
「Oanda Japan(オアンダジャパン)」では1ドル104.1円まで下落していますが、その後すぐに半値戻ししています。
どこまで下落したかは、FX業者によって多少変わってきます。
こちらは5分足です。
7:35〜7:40にかけて急落しています。いったい何があったのでしょうか?
私は目が冷めた時に、1ドル106.5円を付けていたドル円を見て「売られすぎに見えるから、ここでBUYしようか・・・」と思ったのですが、何が原因でこれほど強烈な円高になったのか分からなかったので、何もせずに様子を伺うことにしました。
2019年1月3日朝にドル円が大幅に売られて急落した理由、大幅な円高になったわけ
さっそくニュースサイトをチェックして、ドル円が急落した理由を調べてみました。
円急騰、一時104円台-アップル売上高予想引き下げ後、薄商いの中 – Bloomberg
3日の外国為替市場で円が急騰する一方、オーストラリア・ドルが急落した。日本市場が休場で薄商いの中、世界景気を巡る新たな懸念を背景にアルゴリズム取引が引き金を引いた「フラッシュクラッシュ」のような様相だとの声がストラテジストやトレーダーらからは聞かれた。
円急伸、一時104円台 アップル下方修正で世界経済巡る懸念高まる | ロイター
リスク回避の流れを受け、円のショートポジションを積み上げていた投資家から大量のストップロスの円買いが入った。日本が祝日で休場となる中、流動性が低くなっていることも円の急伸につながった。
円、年始の急騰で一時104円台 「AI」「薄商い」が拍車:日本経済新聞
NY市場では米アップルの業績下方修正などの悪材料をきっかけにリスク回避の円買いが膨らんだ。これに続くアジア市場が年始で取引参加者が少なく、流動性が極めて低かったところに「人工知能(AI)による円買い」が加わったことが異例の急伸につながったとみられている。
円買いが加速したのは、3日の午前7時半すぎ。それまで1ドル=108円台後半で推移していた円相場は、わずか1分程度の間に約4円(3.9%)も急騰した。
NY市場では108円台にとどまっていた円相場は、アジア市場の時間帯に入ると一気に急騰した。主犯とみられるのが「薄商いとAI」(クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司氏)だ。
年始で祝日だった東京市場では、輸出入企業などの実需企業や生命保険や年金基金といった機関投資家も休みとなり、取引参加者は極めて少なかった。このタイミングでNY市場での円高の流れを受けて、AIのアルゴリズム売買が自動的に円買い注文を発動。「これに円売りで応じる取引参加者がいなかったことで、円高に歯止めがかからなかった」(斎藤氏)という。
外為証拠金(FX)取引を手掛ける日本の個人投資家によるロスカット(損失確定売り)も円高の流れに拍車をかけた可能性がある。
ブルームバーグ、ロイター、日本経済新聞の記事をまとめると、今回の急激な円高には以下のような原因があったようです。
- NYタイムクローズ直後にAppleの業績下方修正の発表
- リスクオフの円買い
- アルゴリズム取引(AI)がリスクオフの流れを加速
- 日本市場が休場で薄商い
- 損切り(ストップ)を巻き込み、さらにドル安円高が加速
- フラッシュクラッシュ相場に
今日はドル円だけでなく、他の通貨でもかなりの円高が進んだので、強制ロスカットされてしまった人も多いのではないでしょうか?
以下のチャートを見る限り、強制ロスカットが多数発生したようにも見えます。
これを見ると、全クロス円で大幅な円高が進んでいます。
これはかなりの人が強制ロスカットされてしまった可能性もありそうです。
損切り注文だけでなく、強制ロスカットを巻き込んでの強烈な円高という印象が個人的にはあります。
日本はお正月なので、もしかしたら自分が強制ロスカットされてしまったことに気づいていない人もいるかもしれません。
日本のFX業者はレバレッジが25倍なので、入金額に対して大きすぎるロットで入ってしまうと、強制ロスカットが発動しやすくなります。
海外証券の「XM(エックスエム)」のようにレバレッジが888倍のFX業者を使ってトレードしていれば、強制ロスカットまでの距離も遠くなるので避けられたかもしれませんが。
さらに、XM(エックスエム)なら入金額に応じて20%のボーナスクレジット(トレードで使える資金)を受け取れるので、実際の入金額より証拠金が20%ほど増えた状態でトレード可能です。
FXは強制ロスカットだけは避けなくてはいけませんが、まさか年始早々にこんなフラッシュクラッシュが来るなんて誰も予想しないでしょうから・・・。
フラッシュクラッシュについて分かりやすく知りたい人は以下の本がオススメです。
アルゴリズム取引の実態について詳しく分かりますし、純粋に読み物としても面白いです。トレードやっているなら、ぜひ読んでおきたい一冊だと思います。
現在、株もFXも取引量の6〜8割がAIと言う人もいますが、その実態が描かれています。
2018年3月末の安値まで急落
ドル円の日足チャートを見ると、2018年は3月末に付けた1ドル104.6円が一番の円高でしたが、今日はそれを超えて円高となっています。
昨年12月から急激な円高が進んでいます。
株式投資では明日が大発会となりますが、ここまで円高が進むと明日の日経平均株価の寄り付きは19000円台前半になるかもしれません。
私の含み損もとうとう37万円まで膨らんでしまいました。
ただし、証拠金維持率が1000%以上あるので、まだ強制ロスカットされる水準からは離れています。
私が利用しているFX業者「Oanda Japan(オアンダジャパン)」は証拠金維持率が100%になると強制ロスカットされます。
強制ロスカットされるレートを知る方法は以下の記事に書いています。
私の場合、今の状況ならドル円が1ドル60円になったら強制ロスカットされてしまいます。
- 今の為替:106.85(BUYのレート)
- 余剰証拠金:2,771,300円
- 保有枚数:60,000枚(0.3ロット x 2エントリー = 0.6ロット)
106.85 – (2,771,300 ÷ 60000) = 106.85 – 46.18 = 60.67
レバレッジが25倍の日本のFX業者で100万円以下の資金しか入金していない場合、今回のような大きな変動が起きた時に強制ロスカットされてしまうことが多いと思います。
私は300万円を入金して始めましたが、それでも怖くて1ロット(10万枚)以上でトレードできません。
FXは「為替の売り買いで儲けるゲーム」と考えている人が多いですが、それに加えて「証拠金維持率を管理するゲーム」という側面もあります。俗に言う「資金管理」です。
入金額が少ないと、どうしても証拠金維持率が低くなってしまうので、強制ロスカットにかかって資金を全て失ってしまうということになりかねません。
100万円以下の資金しか用意できない場合は、レバレッジが最大888倍と大きい「XM(エックスエム)」のような海外のFX業者を使った方がいいと思います。
レバレッジが大きいということは、入金額が少なくてもそれなりの取引ができるということです。
それはつまり、ロットを大きくしなければ強制ロスカットまでの距離も遠くなるということなので、日本のFX業者よりも強制ロスカットにかかる確率を減らせます。
レバレッジが大きくなったからといってロットも大きくしていたら危険なので、ロット数でリスクを調整します。
多くの人は「レバレッジが大きい=リスクも大きい」と勘違いしていますが、「FXのリスクはエントリーする時のロット数で管理する」という姿勢の方が正しいと私は思っています。
「入金額」「レバレッジ」「ロット数」を調整し、「証拠金維持率」を常に確認し、「証拠金維持率」が低くなってきたと思ったらそれ以上は追加エントリーしないというルールを作った方がいいと思います。
(追伸)2019年1月3日のフラッシュ・クラッシュの原因をさらに調べてみました。詳細は以下の記事にて。