FXトレード実践研究ブログ

2020年2月のFX月間収支は+20円(前月比+0.01%)、「有事の円買い」から「有事のドル買い」に転換か?

2020年2月28日(金)の株式市場は2018年12月25日(火)のクリスマスショックを彷彿するようなパニック相場となりました。

1週間ほど前からコロナウィルス拡散によるリスクオフで下落傾向にありましたが、金曜日は多くの人が狼狽売りしたような大幅な下落でした。

日経新聞によると、今回の下落は2008年9月のリーマンショック以来の大きさだったようです。

世界のマネー萎縮 長短金利、逆転再び 原油、際立つ下落率:日本経済新聞(2020/3/1)

2020年2月のコロナショックはリーマンショック以来の大幅下落
  • 米ダウは28日まで7日続落、週間の下落幅は3583ドルと過去最大(リーマン・ショック直後の2008年10月の1874ドル下落の約2倍)
  • 日経平均株価は週間で2243円下落(リーマンショック以来の下落幅)
  • MSCI全世界株指数(ACWI)は週間で11%下落
  • 米10年物国債の利回りは過去最低記録の更新(10年債が1.15%で3ヶ月債が1.27%の逆イールド)
  • 原油が15%以上の急落
  • テスラが週間で25%超下落

ドル円も2月28日の1日で2円以上も下落し、昨年8月から続いていた上昇トレンドの転換が起きています。

私が利用しているXM(エックスエム)のドル円日足チャートです。

ドル円は2019年8月から上昇傾向にありました。そして、2020年2月20日には2019年4月以来の1ドル112円台を付けました。

しかし、その後、コロナショックで一気に5円以上も円高に。

特に、2月28日(金)は最高値から最安値まで2円以上も下落しています。

ただ、私はコロナに関するニュースがマーケットを賑わす中、ドル円が112円に向けて上昇していく過程ですごく違和感を感じました。

というのも、2月は月初からコロナショックでリスクオフ局面なのに、ドル円は円安に向かったからです。

世界の中の日本円の立ち位置が変わってきたなと思いました。

「有事の円買い」が機能しなくなってきていると感じました。

少子高齢化が進み、国の借金も多い日本の「円」がなぜ安全資産なのか?「リスク回避の円買い」「有事の円買い」など、リスクオフ局面で円が買われる理由

2019年2月2日

日経新聞にも私が感じた違和感を表したような内容の記事がいくつかありました。

肺炎・景気に懸念 円安招く 112円台、10カ月ぶり水準 リスク回避の円買い変調:日本経済新聞(2020/2/21)

外為市場ではこれまで、リスク回避姿勢が強まると円買い、薄れるとドル買いが勢いづくという流れが定着していた。投資家が高い収益を狙ってリスクをとりにいく「リスクオン」と、リスク回避姿勢を強める「リスクオフ」の微妙なバランスが史上最小値幅となった2019年の「動かぬ円相場」につながった。だが、今回の円急落はこうした均衡に偏りが出てきたことを示唆している。

従来なら円安進行はリスクオンと一体だったが、国内ヘッジファンドの投資責任者は「今回はリスクオン相場ではない」と話す。実際、20日の株式市場では大幅な円安を受けて日経平均株価も急伸したが、その後は急速に伸び悩んだ。背景にあるのは日本経済の先行きに対する懸念だ。

確かなのは、新型コロナウイルスの集団感染が発生しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」への日本政府の対応に対する疑念を背景に、海外勢を中心に日本経済の先行きを悲観的にみる空気が強まり、これまでより円買い材料が少なくなっていることだ。当面は円安に振れやすい相場環境が続きそうだ。

この記事の最後に「当面は円安に振れやすい相場環境が続きそうだ。」とありますが、これを信じてドル円をBUYしていたら最高値でドル円BUYとなるので、今頃すごい含み損か損切りで終わってますね。。

日経新聞に関わらず、ロイターでもブルームバーグでも、記者の為替予想は信じないのが一番です。

メディアに記事を書く仕事をしている人はFXをやってないでしょうからね。

「有事の円買い」の終わり 円安呼ぶ日本の不安:日本経済新聞(2020/2/24)

円相場があっという間に1ドル=112円台まで急落した。世界の投資マネーが好調な経済指標が続く米国のドル資産に退避する流れが強まるなかで、円からドルへの資金移動が強まったからだ。新型肺炎の感染拡大や2019年10~12月期の国内総生産(GDP)の落ち込みという日本の悪材料が続いたのも大きい。今回の円安加速は、市場が「有事の円買い」を見限り始めたように映る。

実は有事の円買いは、さほど歴史の長い話ではない。過去の新聞記事を確認すると、06年秋に北朝鮮が核実験を強行した際には「北朝鮮リスクで円売り」という見出しが紙面を飾っている。まだ当時は「有事のドル買い」が為替市場の経験則で、ほんの10数年前までリスク回避時に円買いが強まるケースはあまり見られなかった。

潮目が大きく変わったのは、08年秋のリーマン・ショックだ。市場経済の中枢だった米ウォール街が金融危機の起点になり、米国市場への信認が根底からぐらついた。伏線として、その7年前の米同時テロでも覇権国・米国の安全神話が揺らいでおり、リーマンで有事のドル売りが勢いづいた。
ドルの代わりにリスク回避マネーが行き着いたのが「世界最大の債権国」の看板を背負う日本の円だ。たとえば11年の東日本大震災では日本経済が深刻な打撃を被るなかでも、円相場が過去最高値を記録するといった奇妙な値動きが生じるようになった。

時を合わせて為替市場ではコンピューター取引のシェアが急拡大。こうした値動きを織り込んだ人工知能(AI)は市場リスクが高まると、瞬間的に有事の円買いで反応するため、市場参加者もこうした値動きに追随する必要に迫られた。

それだけではない。有事の円買いが定着した背景には、膨大な貿易黒字に象徴される需給構造があった。需給面の円高圧力が常にあり、有事の円買いが加速しやすかったが、東日本大震災以降は需給構造が均衡するようになった。

新型肺炎の感染拡大が不安視され始めた当初は、市場参加者も円買いで反応している。ところが想定外のGDPの大幅な落ち込みが重なり、ヘッジファンドが円買いを仕掛けても、思ったほど円高が進まない。そこで好調な経済指標が続く米国のドル資産に資金を移す動きに転じたわけだ。

有事の円売りは復活するのか。1990年代から国内外の大手金融機関で為替業務に携わってきたオフィスFUKAYAコンサルティングの深谷幸司代表は「新型肺炎がいつまで長引くかがカギになるが、有事の円売りが復活する可能性は十分ある」と指摘する。長期化すれば市場の経験則が更新され、AIも有事の円売りに反応しやすくなる。

「有事の円買い」が起こるようになったはリーマンショック以降のようですね。これは初めて知りました。

ルールは常に変わっていくので、今後は「有事の円買い」から「有事のドル買い」にシフトする可能性も十分にありそうです。

そもそも、「日本円が安全資産」というのは、日本人として違和感を感じる人は多いのではないでしょうか?

2020年2月のドル円為替レート

2020年2月のドル円4時間足です。

1ドル112円台を付けたドル円は2/24(月)から円高トレンドへと転換しました。

VIXが20以上になったのも2/24からです。

VIXは20以上になるとリスクオフの合図となりますが、「VIX上昇」と「リスクオフの円買い」はまだ機能しているようです。

それにしても、VIXが40以上って滅多に見ることができません。

リーマンショックの時のVIXは89もあったようです。

今回のコロナショックは「NY同時多発テロ(2001年9月11日)」「アジア経済危機(1997年)」「ギリシャ危機(2009年)」の時とほぼ同程度です。

コロナは得体の分からない未知のウィルスということで怖さがありますが、人類は未知のものに弱いというのをあらためて感じる昨今です。

早く正常な生活ができるようになってほしいものです。

2020年2月のFX月間収支

2月はまったく時間がとれず、1回しかエントリーできませんでした。

しかも、トレイリングストップにかかってしまい、たったの+20円という結果で終わってしまいました。

前月比パフォーマンス
  • 月初残高:159,242円
  • 月末残高:159,262円(+20円)
  • 159,262 ÷ 159,242 = +1.000125…
  • 前月比:+0.01%

3月は8日(日)にアメリカがサマータイムへと移行するので、時間が1時間前倒しになります。

3/9(月)からは米国市場の開場が22:30(冬時間は23:30)、ロンフィクが24:00(冬時間は25:00)となるので、NYタイムにトレードに挑戦できる日数が増えそうです。

私は24時にはベッドに入ることが多いので、冬時間のFXはちょっと辛いです。。

国別の為替取引が活発になる時間帯、仲値とロンドンフィキシング(ロンフィク)とは

2018年9月12日

とりあえず、2020年3月は1週目にたくさんのイベントがあるので、為替も株価もボラが高くなるかもしれません。

2020年3月1週目のイベント
  • 3日2日(月)24:00:米ISM製造業
  • 3日3日(火):米国スーパーチューズデー
  • 3日4日(水)22:15:米ADP雇用者数
  • 3日4日(水)24:00:米ISM非製造業
  • 3日6日(金)22:30:米雇用統計
  • 3日8日(日)02:00:米国 冬時間からサマータイムへ移行

個人的には3/3のスーパーチューズデーに注目しています。

バーニー・サンダースが民主党の代表に選ばれれば、マーケットはさらにリスクオフに傾くと思います。

トランプが当選した時も「まさかトランプ当選はありえない」という雰囲気がありましたから、何が起こるか分かりません。

あとは、3月は米FRBが利下げすることが予想されています。

こちらは利下げ幅に注目しています。0.25なのか0.5なのか。

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