先日、FXで強制ロスカットにかからないためには「入金額」「レバレッジ」「ロット数(枚数)」の3つを自分でコントロールすべきと書きました。
図で説明すると以下のようになります。
上図の条件でトレードしていた人が下図にように変更すると、強制ロスカットまでの距離を遠ざけることができます。
「入金額」「レバレッジ」「ロット数(枚数)」という3つの要素をまとめて数値で表してくれるのが「証拠金維持率」です。
FXをやるにあたり、「証拠金維持率」を常に意識しておくことは非常に重要です。
まず、以下の2点を確認します。
- 証拠金維持率が何パーセントになったら強制ロスカットされてしまうのか(FX業者によって違う)
- 現在の証拠金維持率(エントリー後に確認)
目次
証拠金維持率が何パーセントになったら強制ロスカットされてしまうのかをまず知る(FX業者によって違う)
私が現在使っている海外FX業者のXM(エックスエム)では、証拠金維持率が20%以下になると損失が大きい玉(エントリー)から強制ロスカットされます。
私が以前使っていた日本のFX業者のOANDA Japan(オアンダ・ジャパン)では、証拠金維持率が100%前後になったら強制ロスカットされます。
このあたりのルールはFX業者によっても変わってくるので、口座開設したらまず最初に確認すべき項目です。(意外と盲点かもしれません)
これを知らずにFXをやっていたら、かなりヤバいと思った方がいいかもしれません・・・。エントリー前に知っておくべきことです。
現在の証拠金維持率を確認する(エントリー後に確認)
XM(エックスエム)やOANDA Japan(オアンダ・ジャパン)で利用できる世界標準の「MT4」というFXプラットフォームでは、エントリー後に以下のように「証拠金維持率」が表示されます。
「証拠金維持率」の数値が小さくなればなるほど、強制ロスカットラインに近づくということです。
最初に、FXで強制ロスカットにかからないためには「入金額」「レバレッジ」「ロット数(枚数)」の3つを自分でコントロールすべきと書きましたが、証拠金維持率を上げるためにもこの3つの項目は関係してきます。
証拠金維持率を上げるには、以下のようにコントロールします。
- 入金額を増やす
- レバレッジを上げる
- ロット数を下げる
つまり、「FXで強制ロスカットにかからないための施策」と「証拠金維持率を上げるための施策」は同じということです。
証拠金維持率が上がったということは、為替レートと強制ロスカットラインの距離が長くなったということです。
証拠金維持率が下がったということは、為替レートと強制ロスカットラインの距離が短くなったということです。
私も含め、多くの人は入金額を増やすことは難しいと思います。(お金に余裕がある人は別です)
一方、XM(エックスエム)のような海外FX業者の場合、レバレッジは簡単にコントロール可能です。
日本のFX業者はレバレッジ25倍までという規制があるのでできませんが。
ロット数は自分で上げすぎないように気をつけるだけです。
ただ、負けが続くと、一発逆転を夢見て大きなロットでエントリーしてしまいがちなので、そんな時こそ冷静になる必要があります。
ロットを上げると大勝も狙えますが、大負けになる確率も上がります。
今回はXM(エックスエム)でのレバレッジごとの証拠金維持率の違いを見せたいと思います。
レバレッジを上げれば証拠金維持率が上がることが体感できると思います。
【実例】レバレッジごとの証拠金維持率の違い
私はXM(エックスエム)に入金後、最初はレバレッジ200倍でトレードしていました。
XM(エックスエム)の場合、会員ページからレバレッジが簡単に変更できるのですが、上の画像では「レバレッジ 1:200」となっています。
2019年8月5日、レバレッジ200倍でドル円を0.1ロットでBUYしました。
「証拠金維持率:3063.01%」と書いてあります。
XM(エックスエム)では証拠金維持率が20%以下になると強制ロスカットされるので、この時点でほぼ強制ロスカットにかかることはないことが分かります。
レバレッジが200倍と大きいので、たった10万円の入金でも0.1ロットと低ロットでエントリーすれば、証拠金維持率が3000%以上になります。
まず、この数字をざっくり覚えておきます。
では、XM(エックスエム)の会員ページでレバレッジを変更してみます。
会員ページのトップページから「全口座の概要を表示する」をクリック。
「レバレッジ 1:200」の右側にある鉛筆アイコンをクリック。
ここでレバレッジを変更します。
XM(エックスエム)ではレバレッジ1倍から888倍まで変更可能です。(※入金額が200万円以下の場合、200万円以上になると200倍まで)
今回は200倍から400倍へと変更します。
「1:400」にチェックを入れて、「リクエスト送信」ボタンをクリック。
レバレッジが「1:400」に変更しました。
会員ページのトップページに戻ると、レバレッジが「1:400(400倍)」になっています。2019年8月7日のことです。
2019年8月13日、レバレッジ400倍でドル円を0.1ロットでSELLしました。
「証拠金維持率:6635.50%」と書いてあります。
レバレッジ200倍の時が3063.01%だったので、2.1倍ほどの証拠金維持率になっています。(6635.50 ÷ 3063.01 = 2.166…)
では、次はレバレッジ400倍から888倍に変更します。
先程と同様の手順で「1:888」を選択します。
レバレッジが「1:888(888倍)」になりました。2019年8月15日のことです。
2019年8月23日、レバレッジ888倍でドル円を0.1ロットでBUYしました。
「証拠金維持率:16205.41%」と書いてあります。
レバレッジ400倍の時が6635.50%だったので、2.4倍ほどの証拠金維持率になっています。(16205.41 ÷ 6635.50 = 2.442…)
ただ、この時は残高が10万円から13万円台まで増えているので、残高の増加も多少影響しています。
その後、大幅なロスカットをして残高を5万円台まで減らし、さらに0.2ロットで9500円ほどの含み損を抱えていた時がありましたが、それでも証拠金維持率は4357.17%もあります。
以上のように、レバレッジを上げると証拠金維持率は上がります。
その結果、為替レートと強制ロスカットラインまでの距離が長くなり、強制ロスカットにかかる確率を減らすことができます。
日本のFX業者(レバレッジ最大25倍)を使って、強制ロスカットに怯えながらトレードしている人は、レバレッジ最大888倍のXM(エックスエム)を使うことで、強制ロスカットの恐怖から逃れることが可能です。
予想外の大きな含み損を抱えてしまったら、為替レートがどこまで動いたら強制ロスカットされるのか計算する
私もよくやってしまうのですが、FXをやっていると自分でロスカットできずに予想外の含み損を抱えてしまうことがあります。
その結果、証拠金維持率がどんどん低く(=為替レートと強制ロスカットラインがどんどん近く)なっていきます。
そんな時は、為替レートがどこまで動いたら強制ロスカットされるのか(=証拠金維持率が強制ロスカットされるパーセンテージに達するのか)事前に計算しておいた方がいいです。
計算方法は「今の為替 – (余剰証拠金 ÷ 保有枚数)」ですが、詳細は以下の記事に書いています。